大切なのは「見える化」の先にある、気づきと行動

豊田麻琴(とよだまき)腸内環境を可視化してあなた本来のリズムへ導くウェルネスコーチング|健康系福利厚生人気ランキングで最も喜ばれる腸内フローラ解析 | FRONT
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「ランキング上位」だけで、本当に健康と言えるのか

「ビフィズス菌が上位でした」

腸内フローラ解析の結果を見て、そう聞くとホッとします。

「福利厚生で健康アプリを導入しました」 「健康経営優良法人に認定されました」

企業の健康施策も、どこか似ています。

導入したこと、認定されたこと。

それ自体は、もちろん価値のあることです。

でも、そこで立ち止まってしまっていないでしょうか。

「導入した」「認定された」で満足してしまい、

そのあと、本当に一人ひとりの行動が変わったかどうかは、

意外と振り返られていないことが多いのです。

これは、個人の腸内フローラ解析と、企業の健康施策に共通する視点だと感じています。

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結論:腸内フローラ解析は、「良い菌が何位だったか」を確認するだけのものではありません。

健康施策やヘルスケアの取り組みも、「制度を用意すること」がゴールではありません。

大切なのは、

「自分は今、どんな状態だろう?」 「私たちの職場は今、どんな状態だろう?」

と、一歩引いて自分(たち)を眺めること。

そして、その気づきを、日々の小さな行動につなげていくこと。

私はこれを「メタ認知力」と呼んでいます。

自分の状態を客観的に見つめ、そこから自分で考え、次の一歩を選ぶ力のことです。

これは、腸内フローラという体の中の話にとどまりません。

働き方、生活習慣、そして組織づくりにも、そのまま応用できる考え方だと感じています。

 

理由①:ランキングは「増えた」ではなく「割合が変わった」だけかもしれない

腸内フローラ解析でとても誤解されやすいところがあります。

多くの検査は、菌の割合を「全体の中で何%くらいか」という形で表示します。

つまり、順位が上がったからといって、

「その菌がものすごく増えた」とは限らないのです。

ほかの菌の割合が下がったことで、相対的に順位が上がって見えることもあります。

これは、マイクロバイオームのデータの性質として研究でも指摘されている点です。

たとえば、ある部署の人数構成を思い浮かべてください。

営業、企画、総務、技術、それぞれ人数がいる中で、

技術部の人が大きく異動になったら、

他の部署の人数が変わっていなくても、割合としては大きく見えます。

腸内フローラも、少しこれに似ています。

「順位が上がった=良くなった」

と、すぐに結びつけないことが大切です。

健康施策も同じです。

「アプリのダウンロード数が増えた」

「健診オプションの利用者が増えた」

という数字だけを見て、

「うちの会社は健康経営がうまくいっている」

と判断するのは、少し早いかもしれません。

本当に見るべきは、その数字の裏側にある、

一人ひとりの行動や実感の変化ではないでしょうか。

理由②:「名前」や「制度」だけで、良い・悪いを決められない

腸内フローラ解析の結果を見ると、

知らない菌の名前が並んでいて、つい検索したくなります。

「この菌は良い?悪い?」

その気持ちはとてもよく分かります。

でも、同じグループの菌でも、種類によって性質が異なることがあり、

名前だけで単純に判断するのは難しいのです。

これは、健康経営の制度選びにも似ています。

「健康経営優良法人に認定されている企業を真似すれば安心」

「話題の健康アプリを導入すれば大丈夫」

という考え方も、気持ちはよく分かります。

ただ、その制度やツールが、

自分たちの職場の状態や課題に合っているかどうかは、また別の話です。

ネットで見つけた情報や他社の成功事例を、そのまま「自分たちの会社」に当てはめるのではなく、

一度立ち止まって、自社のデータや実態と照らし合わせる。

これも、メタ認知力の使い方の一つです。

理由③:一人(一菌)だけを見ても、本当の力は分からない

腸の中で、菌は一つひとつが独立して働いているわけではありません。

ある菌が作り出したものを、別の菌が利用する。

そうやって、菌同士がつながりながら働いていることが、

「クロスフィーディング」という考え方として研究されています。

だから、

「この菌がいるかどうか」だけでなく、

「その周りに、どんな菌がいるか」

まで見ることが大切なのです。

これは、職場のチームにも、そのまま当てはまります。

一人の社員だけを見て、

「この人は健康意識が高い」

「この人は生活習慣が乱れている」

と判断しても、その人の力や状態を本当に理解したことにはなりません。

チームの雰囲気、仕事の負荷、上司との関係、睡眠や休息の取りやすさ。

それらが変われば、同じ人でも、発揮できる力は大きく変わります。

「個」ではなく「関係性」や「環境」を見る。

この視点が、従業員の健康増進を考えるうえでも欠かせません。

では、今日から何をすればいいのか

ここからが、一番大事なところです。

腸内フローラ解析の結果を見て、

「この菌が少ない」「この菌が多い」

と一喜一憂するのを、今日からやめてみませんか。

企業の健康施策も同じです。

「制度を導入した」「認定を取得した」

で満足するのではなく、次の3つを、自分自身に、そして自社に問いかけてみてください。

①「今の状態はどうなっている?」

食生活、睡眠、運動、仕事の忙しさ。

まずは評価するだけで大丈夫です。

企業であれば、健診結果やストレスチェックの傾向を、

「数字を見て終わり」にせず、

「この結果から、私たちの職場に何が起きているのか」

という問いに変えてみることです。

②「その状態は、どんな環境や関係性から生まれている?」

睡眠不足は、忙しさから来ているのか、それとも別の理由か。

生活習慣病のリスクが高い部署があるとしたら、

その働き方や職場環境に、何か背景がないか。

一つの結果だけでなく、その周りにある環境まで見てみることです。

③「一つだけ変えられることは何?」

いきなり全部を変える必要はありません。

個人であれば、

「朝食に果物を一つ加えてみる」

「寝る前のスマホ時間を少し短くする」

企業であれば、

「今ある健診に、希望者だけのオプションを一つ加えてみる」

「メンタルヘルスの相談窓口を、もう少し使いやすい形にしてみる」

そんな小さな一歩で十分です。

「渡して終わり」にしない健康施策へ

健康診断の結果を渡す。

研修をする。

健康アプリを導入する。

それだけで、本当に行動は変わるでしょうか。

私は、

「自分(たち)の状態に気づく」

「自分(たち)で考える」

「小さな行動を選ぶ」

「変化を振り返る」

という循環こそが、ヘルスケアや健康施策に本当に必要なものだと考えています。

情報やツールを提供するだけでは、行動はなかなか変わりません。

自分の状態を客観的に見て、自分で次の一歩を選ぶ力。

これが、メタ認知力です。

そして、この力が育っていくと、健康施策は

「会社からやらされるもの」から

「自分自身のために、自分で選んで使うもの」

へと変わっていきます。

その結果として、従業員満足度についても、

健康を福利厚生の一項目として終わらせるのではなく、

働く人自身の納得感や主体性と結びつけて考える余地が生まれてくるのではないでしょうか。

ただし、健康施策と従業員満足度の関係は、

施策の内容や対象者によって変わるものであり、

「これを導入すれば従業員満足度が必ず上がる」

と一律に言い切れる根拠は、現時点では未確認です。

だからこそ、自社の状態を見ながら、一緒に考えていくことが大切だと感じています。

「名前」や「制度」を調べる前に、まず自分たちを見てみよう

腸内フローラ解析の結果を見ると、どうしても菌の名前に目がいきます。

健康施策を考えるときも、どうしても

「他社はどんな制度を導入しているか」

「どんなアプリが人気か」

に目がいきがちです。

とても自然なことです。

でも、そこで得た情報だけで、自分(たち)の状態を決めつけないでください。

大切なのは、菌の名前や制度の名前を覚えることではなく、

自分(たち)の状態に気づくことです。

そして、

「じゃあ、明日から何を一つ変えてみようか」

と、自分自身に、あるいはチームに問いかけてみること。

腸内フローラ解析は、未来を断定する占いではありません。

健康経営優良法人の認定も、それ自体がゴールではありません。

どちらも、自分たち自身を見つめ直すための、一つの材料です。

だから私は、

「この菌が多いから良いですよ」

「この制度を導入すれば安心ですよ」

だけで終わるのではなく、

「この結果を見て、あなたは、そしてあなたの職場は、何に気づきましたか」

と、問いかけ続けたいと思っています。

それが、これからのヘルスケアや健康施策に、本当に必要な視点だと思うからです。

今日からできること

もし手元に、腸内フローラ解析の結果や、健診結果、ストレスチェックの結果があるなら、

もう一度、開いてみてください。

そして、順位や数字を見る前に、次の4つを書き出してみてください。

「最近の私(たち)は、何を大事にしている?」

「どんな環境で、どんな働き方をしている?」

「最近、無理をしていないか?」

「今、一つだけ変えられるとしたら何か?」

正解を探さなくて大丈夫です。

まずは「気づく」こと。

そこからで、十分なのです。

健康づくりも、健康経営も、

誰かに正解を教えてもらうことから始まるのではなく、

自分自身、そして自分たちの組織を知ることから始まります。

腸内フローラ解析や健康施策を、

そんな「自分(たち)を知るきっかけ」にしてみませんか。

※本記事は、腸内フローラや健康経営に関する研究・制度知見をもとに、健康づくりや組織づくりについて考えるための情報提供を目的としています。特定の菌の増減や特定の施策の導入だけから、個人や組織の健康状態を断定することはできません。研究上の関連が報告されていることと、すべての方・すべての組織に同じ結果が生じることは同じではありません。効果や成果に関する記述のうち、根拠が明確でないものについては「未確認」と明記しています。

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